オンラインが仕事に入ることで、社員の行動習慣が変化している。結果を出す方向へ習慣が変わるのは良い。しかし、8割以上の社員は結果がよりでない方向に変わっていく。その根本は人に関わってもらえないことにある。人に関わってもらえることで、それが自分の行動をうながしてもらえていた。それが無くなるため、今まではできていた基本的な行動をしなくなる。基本的な行動は、それをやった直後に達成感や承認が起こりづらい。そのため、基本的な行動は続きづらい。
人に関わってもらうことが、仕事をするトリガーになっている。腹落ちできる目標やビジョンを持ってもらうようにしたところで、その目標やビジョンが仕事をするトリガーになる人は、10人中1人程度。多くは目標やビジョンは仕事をするトリガーにならない。では、どうすれば良いのか。
人に関わってもらうことが、仕事をするトリガーになっている人達に共通する行動習慣がある。
何かをはじめるまえに、
- 具体的にどこに着地させるのか。
- その着地点は妥当なのか。
- そこに行くまでに具体的に何をするのか。
- 他者が関わる場合は、それをすることで具体的にどのような反応が起こるのか。
- その反応に対してどう具体的に対応するのか。
- この一連の流れを、上手くいく場合、上手く行かない場合の最低2パターンつくる
- 実際にやった直後に、事前に決めた一連の具体的な流れと実際を比較する
- 上手くいった具体的なこと、上手くいかなかった具体的なことを内省する
- 上手くいったことはより具体的な言葉にする
- 上手くいかなかったことは、どのようなやり方に具体的に変えるのかを想像しなおす
これらを事前に具体的に想像することをしない。曖昧なスローガンをメモに取る程度で終えてしまう。これらを自分1人でやってもらうことは、はじめはできない。関わる人が、相手に問いかけていく必要がある。問いかける人が具体的に想像できるスキルが必要にもなる。
相手に関わりここまでやるには30分は必要になる。そこまで時間をかける人材なのか、そうではないのかの見極めが必要になる。制度・ルールで社員を縛る。社員にとっては不快なもの。制度・ルールに不満を持ちながらも、制度・ルールがあることで最低限の望ましい行動・思考が習慣になるのは事実。しかし、制度・ルールからは自発的な行動・思考は生まれない。
オンラインが仕事の中に入ることで、相手に関わる時間は確実に減る。時間をかけてでも自発的になってもらう人材と、最低限のパフォーマンスを出してもらえればそれで良い人材を分けることも必要。最低限のパフォーマンスであれば自発性は必要ではなくなる。
最低限のパフォーマンスを求められる人材も、いずれは想像力を高めていく必要性が出てくる。最低限のパフォーマンスを出す行動と思考はパターン化・定型化ができる。パターン化・定型化できることは、機械化・自動化が進む。そこに機会をみつけ新たな需要を創造する人達が必ず出てくる。その結果、賃金は確実に下がっていく。仕事をなくしていく。そうなるまえに、日々の小さな想像力を高め、新たな需要の創造ができる基礎スキルを身に付けて置く必要がある。