まず、やってみる。大切なインプットはやってみた直後の反応

2次情報をインプットする。そこから何が言えるのかを文字で考える。もっともらしい結論が出てくる。このもっともらしい結論で、商売が続くのは、需要が増えている環境。「今、必要」「今、欲しい」と思っている人が増えていく環境。

需要が今後も継続して減っていくことがわかっている場合、2次情報をインプットし、それを分析しても意味はない。時間とお金のムダになる。やっている本人は資料がまとまっていく達成感があるため、仕事をしている実感があるが。

やってみる。小さな反応がある。その反応を振り返り、次にやってみることを決めて行く。この積み重ねがはじめはとても大切になる。

需要をつくる必要がある。2次情報を観ていても需要は起きてこない。需要がない状況から、もしくは少しずつ需要が発生してきている状況の場合、まず、やってみる、つまり、まずユーザーに関わる必要がある。関わる目的は相手のインプットを増やすこと。相手のインプットを増やすことで、目指す目・イメージを想像することができはじめる。想像するやり方と習慣が身についていることが前提ですが。そのイメージがあることで、イメージを変化させることができる。いまはありえない状態をイメージすることもできる。いまはありえないと判断する根本には、今の常識・ルールがある。この今の常識・ルールを外す必要もある。外したうえでイメージを変化させる。しかし、このままでは実現性が乏しい。ここで、言語、ロジックが重要になる。イメージの実現性を言語とロジックで検証する。このやり方と習慣を身に付けている組織の経営幹部は多い。

残念なことは、イメージの実現性を言語とロジックで検証できる人達が、イメージを形成する訓練を受けていないケースが多いこと。せっかくの武器を使う目的が変わってしまっている。

「まず、やってみる」言葉は簡単。誰でも口にできる。しかし、これができる人は極めて少ない。やる前に失敗した時のことを想像してしまう。ネガティブな状況のイメージは想像できる。しかし、ポジティブな状況のイメージを想像するやり方がわからないケース。

失敗した時の絵がみえるのであれば、どうすれば上手くいくのかを想像する。ここでも想像のスキルが必要になる。デザイン思考やアート思考というが、絵を描けば、想像力がつくわけではない。そもそも、想像は絵を描く前の状態。

デザイン思考のステップ1に観察がある。これはとても大切なこと。しかし、ただ観察をしていても何も始まらない。そもそも、今の仕事、現業を今の興味と習慣の範囲で観察をしても、新たな需要の糸口はつかめない。

「まず、やってみる」ために具体的に何をすれば良いのかを、人間の行動原理と原則に照らして決めていく必要がある。人間、快に接近し、不快を回避する。新たなことは不快。つまり、多くの人は回避するため。