リーダーの業務改善ステップ

問題社員が自発的になる『改善ステップ』

~継続する業務改善のやり方~

業務効率、生産性を上げるために省人化や自動化を進める。その業務改善に「初めから露骨な抵抗を示す人」もいる。はじめは抵抗を示さないが、あるところから無言の抵抗をはじめ「改善前のやり方に戻す人」もいる。継続させるために監査したり、チェックリストで報告させたりする。報告シート上は、継続しているようにみえる。しかし、実際は継続していない。改善を周知徹底すればするほど、改善が目的化され、業務効率を上げ生産性を上げ続ける創意工夫が発生しなくなる。やらされ感の中では、創意工夫は起こらない。やらされ感を残したままの改善活動は、社員のパフォーマンスをさげている。では、どうすれば、業務改善を効率・生産性を上げる手段として定着することができるのか?そのやり方を弊社クライアントと弊社の2つの研究機関が共働し開発することができています。

現在、以下の1から5のステップのどこに自社があるのかをまずは確認してください。
※1、2、3ができていない状態で、4や5を実現することはできないです。

1. 社員のできることを増やす:「“やること”を具体的に見えるようにする」
※やる頻度が高く手を付けやすい作業に絞ることで、小さな達成感「できた!」をつくり仕事をする楽しさを実体験してもらう

2. 従業員1人で完結できる業務の効率を上げる:「“成果”を具体的に体感できるようにする」
※「よりミスなく」「より速く」「より少ない手数(労力)」でやる方法を一緒に考えやってみる。具体的な成果を実体験することで、自信を持ってもらい自発的になってもらう

3. 他の従業員との接点で共働する:「“相手”のことを想像できるようにする」
※「それは私の仕事じゃない」「できない相手が悪い」とならないように、他の従業員と共に働くことができるようになってもらう

4. 多くの従業員と共働し一連の業務をつくり変える:「“目標”をチームで達成できるようにする」
※ 1人1人が「何が原因なのか?」「どうすれば良いのか?」を相手と自分の立場から思考することができる状態で、何を目指すのかを自分達で少しでも考え動けるようになってもらう

5. 顧客によって効率と効果を決め実現する:「“顧客”の必要に応えられるようにする」

業務改善には順番があります。順番を飛ばして実施すると必ず、元に戻ります。これは多くのリーダーが経験していることです。チェックする頻度を増やす。できていないところを指摘する。やることを周知徹底する。危機感をあおる。それでもダメならマネジメントシステムを入れ、外部監査を受けさせる。

これらをすればするほど、社員の自発性、パフォーマンスは下がります。監査されるときだけ、監査をクリアできるように整える。監査が終われば、今までと同じやり方をする。チェックリストがある場合は、チェックすることを目的にして提出する。「すべてできている」では怪しまれるため、問題にならない程度に「できていない」箇所をつくる。実際、このようなことが起きています。その状態を変えていくにもぜひ、本プログラムを試していただきたいと考えています。

スマートクリエイティブマネジメント総合研究所 理事長
ABAオペレーションズ研究センター センター長
リクエスト株式会社 代表取締役
甲畑智康