外発から内発的動機で仕事をするステップ

自律へ導く『報酬の開発』

部下に良かれと思って仕事を任せる。部下はそれを求めていない。それよりも「プライベートを重視したい」「ストレスなく仕事がしたい」「(ストレスなく)人の役に立ちたい」「できることを増やしてほしい」「らくにやりたい(目先の効率)」などの動機を持っている。これらを制約条件ととらえて、自律的に創造的にしていくやり方を身に付ける企業が増えてきている。以前に比べ、上司と部下が関わる時間が減っている。このような環境の中で、どうすれば、消極的な部下が「仕事を任される」ことでやる気になるようになるのか?そして、その先の成長をどうしていけばよいのか?そのやり方を弊社クライアントとABA(応用行動分析学)オペレーションズ研究センター、スマートクリエイティブマネジメント総合研究所が共働で開発してきました。

人が成長を続けるために大切なことは「〇〇た!」

今、自分と仕事をしてくれている部下は、どのステップにあるのか?それを踏まえて、徐々にステップアップをしていくことで、自発性の無い部下であっても、自発的になっていきます。一見、手間がかかるようにみえるかと思いますが、想像するよりも速く、部下は自発的になっていきます。

リーダーや上司の方々に抑えておいていただきたいポイント:

  • はじめは「すぐに正解(ハウツー・対処方法)を欲しがる」のはふつうのことだととらえる。
  • 新人や若手に“仕事を任せて”も喜ぶとは限らないとする。
  • 徐々に自発的になっていく。自発度合が高くなることで、耐えられる負担も多くなる。
  • 承認と達成感は“快”(報酬)。負担感は“不快”。快が不快より少しでも多ければ継続する。
  • がんばることが楽しくなるのはステップ6以降。

リーダーや上司になる人は、仕事を任されて嬉しかった経験があると思います。その成功体験は一部の部下にしか使うことができません。10人中1人程度と考えておいた方が良いです。ご自身が新人、若手のころの同期を想い出してください。全員が全員、自発的に負荷に耐え、成長し、仕事ができるようにはなっていない。脱落している人もいた。若手や新人が変わったこともありますが、人間、そこまで多く変わってはいないです。昔は脱落しても代わりになる頭数がいた。しかし、今は頭数が不足している。それだけです。自分と同じような部下“以外”の自律性や創造性を高めていくことはできます。そのやり方を身に付け頂きたいと考えています。

スマートクリエイティブマネジメント総合研究所 理事長
ABAオペレーションズ研究センター センター長
リクエスト株式会社 代表取締役
甲畑智康