人間の『行動テクノロジー』

~ABAオペレーションズ研究センターのBehavior technology~

やってみて「快が得られた」ら「またやろう」とする。
不快を得てしまった」ら「もうしない」となる。

これらは人が生き残るための行動の基本的な原理原則です。
人は「快に接近し、不快を回避する」。

例えば、問題が起こると騒ぎ立てるが、問題を解決しよう具体的に行動する人はほぼいない。騒ぎ立てることで、簡単に快が得られるため。問題解決はより大きな快を得ることができるが、その過程で不快を得てしまうため回避する。より大きな快が得られるまで“我慢できる”期間は、意図した行動と立止まり思考する過程で長くなる。

問題を解決していくには、できることを増やす必要がある。叱る、罰する嫌悪的なやり方“だけ”では、人間のできることは増えない。人間は快が得られない状態が続くと「注意を引く・注目してもらう」ために“不快を得る”とわかっていても、叱られる、罰せられる行動をとってしまう。注意を引く・注目してもらうは“承認”。承認は快。これでは、人が人間として社会生活をおくるための成長はできない。できるようにと“意識を変えるために”「念じる」「気合を入れる」「期待の言葉をかける」などの精神論では、人間が社会生活をおくる上で必要な行動は身に付かない。できることが増えていかないと人間の生存は厳しくなる。

ただし「金銭や物品を使ったインセンティブを与えれば良い」は間違いです。このインセンティブはより多く与え続けることで機能する。継続は不可能。では、どうすれば良いのか。承認による“自己肯定感”、達成感による“自己効力感”、自分で決めている“自己コントロール感”、先々に実現したい状態が臨場感あるレベルでイメージ・想像ができる“報酬の先取り”などを意図してつくっていくことで、意欲が湧き、学習が強化されていく。その結果、意識が変わっていく。意識は具体的な行動が変わり始め、それが継続された結果、変わるもの。

※参考:自律へ導く『報酬の開発』https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000068315.html

人間が生きていくために、頭で理解できたことは“実際にできる”と思い込まずに、実際に行動し経験し、肌感覚で“できる”を得ていく必要がある。肌感覚は相手の立場から想像(イメージ)や構想を生み出す基盤です。想像や構想ができることで、以下のような“問題解決を先送りする行動”をせずに済むようになる。

  1. 嘘は目先を切り抜ける手段だから何回ついても良い
  2. 率先垂範は続けずに一時のパフォーマンスで良い
  3. 問題は解決するより火消する演技で先送すれば良い
  4. 人のことは気にせず自分の都合を押し通せば良い
  5. 都合が悪くなったらしばらく表に出なければ良い
  6. 表に出る場合は綺麗事を繰り返し提言すれば良い
  7. 反論されたら正論と一般論を淡々と並べれば良い
  8. もしもに備えスケープゴートになる人を探せば良い
  9. 情勢が悪くなったら良い情勢に乗り換えれば良い
  10. 誰かに迷惑をかけたことは忘れ謝罪しなくて良い
  11. どうしても謝罪を求められた場合は他責で良い
  12. 逃げ切れない場合「科学的な事実はない」で良い

いずれも問題解決を先送りする行動。組織で働く管理監督者・マネージャー、特にリーダークラスがいずれかの行動をとってしまうとメンバーのパフォーマンスが下がっていく行動。

応用行動分析学・行動科学の知見を活かし、人間が社会生活をおくる“有用な行動が獲得できる条件をつくる”ことで、どのような人であっても、できることが増えていく。できる限り“すばやく”身に付けいく環境もつくることもできる。この状況に近づけていくため“行動テクノロジー”の販売を開始することになりました。

参考:公共行動の科学『Behavior Based Public Policy』
~芸術と応用行動分析学にもとづいた“公共行動政策”~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000068315.html