クリエイティブチーム・組織のつくり方

オンライン・リモートが仕事の中にある。オンライン・リモート画面では、組織上の上下関係が消える。オフライン・直接対面のミーティングでは、上座下座、役職の高い人から順番にならぶ習慣がある。しかし、オフラインでは、それができない。オンラインミーティングに参加した順番に、画面の左上から順番に埋まっていく。人間の視覚は、左上から右へ、そして下へ移動する。

役職が高い人、そうではない人。役職が高い人が、低い人のできることを負担感少なく増やすことができるスキルを持っている場合、役職が高い人が、リモート画面のどこにいても重要視される。しかし、その逆、つまり役職が高い人が、低い人のできることを負担感少なく増やすスキルが無い場合、重要視はされない。

「この人は何ができる人なのか?」

「この人はどんな役に立つスキルを持っているのか?」

オンライン・リモートが仕事の中にある場合、これが重要になる。

オンライン・リモートが仕事の中にある場合、管理監督スキルは機能しない。管理監督をしようとしても、誰もそれに価値を見いださない。部下やパートナー企業、お客様・取引先が必要とする価値を提供できる、もしくは価値を共に創っていけるスキルを持つ人が、前に出てくる。場をリードするようになる。

ここでどうするかの意思決定が、クリエイティブチーム・組織をつくるか、官僚組織をつくるかの分岐点になる。管理監督を押し出す場合、オンライン・リモートでのミーティングの前に、意思決定者とその周辺の人達への個別の根回しをしていけば良い。しかし、クリエイティブチーム・組織をつくり、他社ができない価値を創造していく場合は、いまの状態をつづければ良い。管理監督者の中には、自分の自尊心・自尊感情が傷つく人も出る。

クリエイティブチーム・組織をつくっていく場合、

「自分は〇〇ができる」と一方的にみせても、それが必要とされないこともある。

価値は相対的なもの。人との関係性の中で価値の優劣がでる。

「この人は〇〇ができる人」

「この人は〇〇の役に立つスキルを持っている人」

と認識されるようになるために、人に関わりインプットを増やしていく。そして、その必要性に対応できるスキルを身に付けていくしかない。ぶら下がり、らくをすることができなくなる。何をすると自分が達成感を得られるのか。自分の好き・嫌い、快・不快に目を向ける必要も出てくる。好き・快であれば、続けることができる。

部下・メンバー・お客様のできることを増やすスキルがある人は、継続してマネージャーができる。画面に映る人数は20人以上。1人のマネージャーが観る範囲が広がる。より効果的・効率的に部下に関わることができる。マネージャーの数は必然的に、今よりも少なくてすむ。

直接対面でないと相手の顔が良く見えない。そのため、できることを増やすつまずきがみえない。というマネージャーに合うことがある。しかし、そのマネージャーは直接対面で接触する時に、あまり人のことを観ていない。観察していない。洞察するための対話も上手くない。オンラインであっても、オフラインであって、相手のできることを増やすことはできる。

新人・若手は自分で学習する必要性も出てくる。多くの先輩・上司は、部下のことを想像するためのトレーニングを受けて来ていない。しかし、新人・若手が一般的に流通している知識と技術をがんばって身に付けても戦力にはならない。一般的に流通している知識と技術は、そのままでは現場・仕事ではつかえない。現場・仕事でつかえるカタチに変換する必要がある。変換ができず、自分はできると認知が歪む新人・若手もいる。想像力が不足している。新人・若手も創造力の手前の想像力を高める必要がある。

創造力と想像力を高めるには、その職務・仕事の固有の基礎知識と基礎技術に習熟する必要がある。固有の基礎知識と基礎技術に習熟するからこそ、何が問題なのかが観えてくる。固有の問題をみいだす想像力、その問題を解く創造力。創造力は理不尽も含めた常識が前提にある。この常識を前提としない創造性は、ただのわがまま。仕事は特定の人の問題もしくは課題を解決するためのもの。わがままでは仕事にならない。

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