問題への向き合い方

問題を解決する。その際に大きく3つのパターンの問題への向き合い方がある。どのパターンも正解。

1. 目の前に問題がある。すぐに解決に取りかかる

目の前の問題に素直に反応し、今まで身に付けたやり方を条件反射で使うことができる。事前にゴールへの行き方が予測でき、精緻な計画を立ててモノゴトを進めることが可能な場合に適している。

2. 目の前の問題に対して複数の解決策案を考えて最善なものを選ぶ

例えば、問題に関わる人達の自発性を下げないものを優先する。ただ闇雲に問題を解決することで、さらに問題を抱える人も出る。その状況を回避するために。

3. 目の前にある問題に対して「そもそも、解決すべき問題なのか?」を問いかける

答が出なくても一旦、立ち止まり問いかける。計画性に劣ると言われることもある。

創造力を高めていくには“3”のステップが必要になる。

「ものごとを批判的にみる」「ものごとを疑ってみる」と言う言葉があるが、批判しているわけではなく、疑っているわけではなく、本来解くべき問題、つまり、表層的な問題ではなく核心の問題をみつけるために“3”をする。問題を解く目的は、相手が困っている、必要としていることに応えるため。「ものごとを批判的にみる」「ものごとを疑ってみる」場合、どうしても自分のため、自己満足の色合いが出てしまう。そのような問題解決者は必要とされない。

仕事は特定の相手が困っている事、必要としてることに応えるもの。「相手はなぜ、こまっているのか?」「相手は何を必要としているのか?」「なぜ、それを必要としているのか?」そこから問題がみえてくる。“1”の目の前の問題の解決にすぐに取り掛かる場合、相手が不在になるケースが散見される。自己肯定感や自己効力感を上げるための問題解決は、仕事上の問題解決とは言えない。

計画的に問題を解決できる問題は、過去に解いたことがある類似の問題である場合9割以上。つまり、すでに需要がある。そもそも、まだ需要がない、これから需要をつくっていく場合、計画的な問題解決はできない。新たなインプットを増やして、想像・発想し、まずやってみて、振り返り、問題を明らかにしていく必要がある。この試行錯誤から学習することで新たな需要創造の確率が上がっていく。

計画も大切ですが、まずやってみることも大切になっている。しかし、まずやってみることは10人中8人以上の人には難しい。なぜか。やるまえに失敗する絵が想像できてしまう。失敗を回避することは、人間の行動特性。

試行錯誤を続ければ失敗は失敗ではなくなる。しかし、試行錯誤を続けられる人もごくわずか。なぜか。“新たなインプットを増やして、想像・発想し、まずやってみて、振り返り、問題を明らかにしていく”このプロセスに負担があるため。このプロセスを踏んでも、すぐに、確実に達成感や承認が得られないため。その結果、やりなれた今までのやり方を続けてしまう。これも人間の行動特性。

この人間の行動特性に熟知していくことで、どうすればこのような回避する行動を、回避せず、取り組んでいけるのかがわかってくる。