現場のリーダーをお客様・取引先のために引上げる

現場のリーダーの10人中9人以上は。自分の影響力が及ぶ範囲で最適化を実現できる人。この現場のリーダーを上に引上げる、つまり全社もしくは事業全体を最適化できるリーダーに引上げる必要性が、代替わりをするタイミングの前に発生する。

部門の常識、組織の常識。常識は目先のことを効率的かつ効果的に進めるための手段。対処する目先の需要がなくなった場合、常識は機能しなくなる。その結果、現場のリーダーを中心に他責、言い訳をする思考と行動が強化され、習慣化される。誰も悪いとは思わない。

こうなる前に、部門や組織メンバーから、一時、嫌われる、批判されるポジションに立ち、常識と認識されない行動と思考をする。気がふれるわけではなく、意図的に周囲の反応を想像した上で行う。そのためには、そもそも、自分達が使い慣れた常識がそもそも何か。暗黙知化された機能不全の常識が何かを形式知化できるスキルが必要になる。

全社もしくは事業全体を最適化できるリーダーは、自社のドメインを基盤に新たな需要・新たな事業を創造する人。新たな需要・新たな事業は、組織・部門の常識の少し外にある。

また、創造を拡大するために他の人の協力を得られる必要もある。はじめは非難されつつも、巻込んでいく相手は人間。人間の行動特性と思考パターンを体系的に知り、それを変えていく、変容させていくためのやり方を熟知している必要もある。

常識を破ろうとする必要はない。イノベーションを起こそうとする必要もない。それでは続かないため。やるべきことは明らか。それを具体的にして続くように負担感を減らし、非金銭的報酬を得やすいステップをつくり淡々と進めていけば、結果として常識が破れている、イノベーションと他者が言っているだけの事。