「ゼロベースで思考する」というが本当にできているのか?

ゼロベースで思考するという。ゼロにするものは、自分が今まで身に付けてきた常識やルール。自分が身に付けた来たものは習慣になっている。習慣になっているものは条件反射でしか発現されない。自分で気づくことが極めて難しい。にもかかわらず、発想に煮詰まると、行詰ると「ゼロベースで」とスローガンを口にする。Win winと同様に浅はかな思考。ゼロベースという言葉で思考を止めている。

しかし、ゼロベースは大切なスキル。ではどうすれば良いのか。まずは、自分が属する組織、もしくは業界の常識やルール、簡単にいえばそこに5年以上所属する人達が「それはふつうだよね」「それはあたりまえのことだよね」と口にすることを具体的な言葉で言語化する。地道な作業だけれども、それをしないとゼロベースにはならない。業界構造を可視化して俯瞰しても、ゼロベースにはならない。ゼロベースぽい錯覚。

同じようことで「業界に組織に染まっていない若手の意見・アイデアをきいたほうがよい」これもゼロベースに似ている。ただし、ユーザーとこの若手が同世代で同価値観の場合、若手の意見・アイデアは役に立つ。それ以外は、新鮮だが結局機能しない、もしくはベテランを否定するような内容が出てきてしまい、ベテランの思考と行動量を減らしてしますだけ。