ゴールから逆算する。シナリオ・ストーリーを描く。このような言葉を上司が部下に伝えることを目にする。思考法の書籍を読んでもできるようにはならない。そもそも、上司ができているかもわからない。
ゴールから逆算する。シナリオ・ストーリーを描く。いずれも、頭の中に絵を描く必要がある。ゴールは今の環境とは異なる環境にある。今の環境を変化させる変数を設定して、環境をシミュレーションする必要がある。具体的なユーザーの変化も入れ込む必要がある。そして、そのゴールから今、この時点までを時間軸を戻していく。戻す中で、どのような障害物が出てくるのかを想定し、それをどうやって越える、もしくは回避するのかを描く必要もある。これらは文字と文字列だけでは、できない。
「AIを使って」と言う人がいるが、このような想像ができるようにするには、膨大なインプットと、そのインプットを加工するアルゴリズム開発等、膨大な時間と予算がかかってしまう。そこまで時間と予算をかけても利益が期待水準以上に出るのであれば、やった方が良い。しかし、そのような意思決定をする人はおそらくいない。
もし、絵が無くてもゴールから逆算できる、シナリオ・ストーリーを描くことができる場合は、そもそも、そのゴールは既知のもの。そのシナリオ・ストーリーも既知のもの。つまり、逆算する必要も無いですし、描く必要もない。