小手先の手法で結果は出る。しかし、臨機応変には対応できるようにはならない。

小手先の手法。営業で言えば「Yesをひき出す」「小さなお願いからきいてもらう」など。このやり口で、数を打てばある程度の結果を得ることができる。結果を得たことで、この小手先のやり口は習慣になっていく。考えなくてもらくにできるようになる。

できる人の行動をみていくと「Yesをひき出している」場面に遭遇する。それをまねることで、結果を得る確率は高くなる。しかし、今まで出会ったことのないタイプの相手に出会った場合、結果がでなくなる。環境が変わった時点から、結果が出なくなる。

できる人がなぜYesをひき出しているのか。どの場面・タイミングでYesをひき出しているのか。この背景にある考え方を身に付けていかないと、環境が変わっても結果を出し続けられるようにはならない。

Yesをひき出す。つまり、相手が話をしている、相手に話をしてもらうために何をしているのか。また、相手に話をしてもらう目的な何か。相手が話をしてくれることで、相手の趣向、今必要としていること、今抱えている問題を想定していくためのインプットが得られる。長くお付き合いしてもらうには、相手が気づいていない問題を、相手が話していること、表情、声などのインプットをもとに想像し、特定していく。その問題を相手にたたき台として伝える。そして、相手の反応をインプットに問題を具体化・特定していく。

これらをやるために「Yesをひき出す」。しかし、目にみえる、耳で聴こえるのは、相手が“Yes”と言っていること。その目的は頭の中までは想像しない。ここまで想像し、できる人のやり方をまねることで、臨機応変さが身についてくる。

結局、お客様が何で困っているのか。その困っている事を発生させている問題、つまり、本来解くべき問題が何かを、お客様と話をしながら想像し、それを相手が解決できるやり方を見出していく。