イノベーションは新たな常識をつくること

イノベーション。何かを新しくすること。私達が持っている常識。常識は目の前のモノゴトに迅速に対処する手段。この手段を誰かが開発し、それが過去のモノより負担感が少なく、より使いやすく、使った後に、達成感や自己コントロール感を得ることができたため、人間の習慣になり、自動化され、条件反射で使えるようになる。その結果、常識はふつう、あたりまえになり、そもそも、何が常識なのかを具体的に人に伝えることができなくなる。

イノベーションは何かを新しくすること。いままで私達が身に付けた常識を“置き換える”こと。置き換えるためには、そもそも、私達がもっている常識が何かを知らなければならない。知らないままで置き換えることはできない。

イノベーションが起きない。どうすれば起きるかの問合せをいただく。まずは組織と業界(どこまでを業界と定義するかはここでは置いておく)の常識を形式知化することからはじめるサポートをしています。

その常識の中で機能しなくなっているものが必ずある。その常識の中で、今後、マネタイズの可能性のあるものをみつける。その常識を置き換える常識を、お客様や取引先の行動と思考の原理原則にもとづいて、どのような常識に変えていくのかを想定し、実際にユーザーになるお客様や取引先と関わり実験検証をしていく。

イノベーションが発生しない根本の原因は、自分達の常識が形式知化されていないことにある。

ユーザーへのヒアリングやユーザーの行動観察からはじめてもイノベーションは起こらない。ヒアリングや行動観察は、イノベーションの仮説を想定してから行うこと。

従業員のダイバシティをイノベーションの前提にする企業もある。確かに考え方や価値観の異なる人達が話をすることで、お互の差異に気が付く。その際は常識に起因する。しかし、多様な人達の考え方を受け止め、建設的に話を進めていくには、ある程度の経験、つまり、相手と自分が一蓮托生の関係にあることが自覚できている必要がある。そうではない場合、上手くは行かない。イノベーションを最後まで持って行くには、きれい事だけでは終わらないため。

様々な手法があるが、根本は自分たちの常識を形式知化すること。

新たな常識をつくること。新たな常識は、今の常識で生活している人からすれば非常識だと認識する。歴史のある企業の場合、非常識な考えや価値観を阻害する習慣化がある。イノベーションの足を引っ張る。そのため、全社員にイノベーションとは何かをまずは理解してもらうセッションをしておく必要がある。目的はイノベーションが起こり始めた際に、足を引っ張らないようにするために。