40代の組織人が生き残るには?

・指示待ちではなく、組織の中での今の役割を理解して動いて欲しい

・変化に応じて業務のスピードと優先・劣後順位を変える柔軟性を持ってほしい

・自己肯定感を高めて新たなことに挑戦して欲しい

・あたりまえのことを続けるための習慣形成のやり方を身に付けて欲しい

どこの企業からも同じような依頼を受ける。

このような要求が、経営層や人材開発部から伝えられる。(早期退職を迫らず、育成しようとしてくれている。育成するために外部に投資をしている。恵まれている組織)

組織は先人が創造した需要に対処するためにある。創造の過程では臨機応変さが必要になる。目の前の状況変化、相手の反応に応じて、課題を決めなおし、解き方を試行錯誤する。それを続ける。しかし、創造がおわり、やることがある程度定型化されると、臨機応変さよりも正確性・スピード、つまり高い生産性が必要とされる。つまり、言われたことをミスなくより速くこなすことで高い評価を得る。言われたことを、ミスなくより速くこなす前提には変化はない。やることがある程度、定型化されているため。

このような思考と行動習慣を約20年、まじめに続けてきた。神経細胞のネットワークも決められたことに対処するように構築されている。環境が変わり、需要創造時のような臨機応変さが求められる。何度も何度も、変わることを言われても変わることはできない。「がんばろう」と思い続けても、変わることはできない。脳科学・神経科学の実験検証からわかっていることは、具体的な小さな行動を決め、その数を少なくとも28日間を目安に続けることで、神経細胞の新たなネットワークがつくられていく。“やったことのないことを実際にやる”、それを続けることでしか、神経細胞のネットワークは構築できない。

やったことがないことを実際にやることは、負担感が発生する。負担感は人間にとって不快。人間の根本原理は、“快に接近し”、“不快を回避する”。この根本原理は行動科学の実験結果。やったことがないことは、ほぼ回避する。私もそう。納得がいく。

28日、約1カ月間で良い。1日数秒で完了できることで良いので、その行動を続けて欲しい。そうすることで、神経細胞のネットワークがつくられはじめる。

「挑戦が大事」「イノベーション」「新たな日常」など、言われるが、言われたところで人間は変わらない。実際に行動することでしか、人間は変われない。ムダなく変わるために、脳科学、神経科学、行動科学の実験結果はとても有効。人間はいつからでも変われる。年齢や能力、センスは関係ない。