知識研修よりも具体的な訓練・トレーニングが必要

年々、お客様が小さなミスを許容できなくなっている。ミスを許容できる時間の余裕、資金の余裕がなくなっている。それはお互い様の事実。

需要が増えていく事業環境は現金の回りが増えていく。お互いに心理的な余裕ができる。小さなミスを許容する余裕もある。取引先の新人や若手を育てようとする余裕もある。

このような事業環境では、知識研修でも機能する。知識は汎用性がある。どこでも適用できる抽象性がある。つまり、具体性はない。具体性がなくても、抽象的な知識を具体的な行動や思考に展開できる余裕を人が持っている。知識を具体的に使ってみて、小さなミスをしても、次、再度やってみる機会がある。

しかし、需要が減少しだす。価格競争になっていく。現金のまわりが悪くなる。人に余裕がなくなる。特に人の小さなミスを許さない事業環境になった場合、知識研修は10人中9人以上には、機能しなくなる。戦略関連の書籍や知識研修が、あふれているにもかかわらず、新たな需要が創造されていないことからもわかる。

具体的なやり方を頭と体を使い訓練する。トレーニングする必要が出てくる。知識を具体化し、試行錯誤できる環境には無いため。

一方で、新たな需要を創造するリーダーが必要にもなる。新規事業開発プロジェクトをやってみても、新たな需要は創造できない。経過報告が続くだけのこと。そもそも、新規事業開発プロジェクトのリーダーが、今の常識では判断のつかない絵・イメージを描くことができていない。事実の範囲から抜け出せていない。この状態で、いくら新規事業開発をやっても、お金をドブに捨てるだけ。