上手くいった行動のやり方を具体的なパターンにして、それを展開することは、パフォーマンスを上げるためにはとても大切なこと。ルーティンがあるから、ある一定以上の業績をつくることができる。この前提にはお客様が必要としていることが変わらない、需要が変わらないことがある。
お客様が必要としていること、需要が変わる場合、今までのやり方のパターン、ルーティンが機能しなくなることがある。
各組織のハイパフォーマー、ハイパフォーマーなプレイングマネージャーは、部下やメンバーへ「お客様の立場で」と言う。客様が必要としていることが変わる、需要が変わることが起きると、このハイパフォーマーですら、お客様の立場になれなくなることが見受けられるようになる。ハイパフォーマーであっても、パターン化したやり方をルーティンにしているため、環境が変わると対応できなくなる。
パターン化したやり口を一旦捨て去り、今のお客様が恐らく必要としてることを想像し、仮説にし、今のお客様に関わり提示する。お客様の反応を観て、仮説を現実に変えていく。これができる人は極めて少ない。10人に1人はいない。
「お客様のために」という場合もある。これはそもそも、自己都合。自分達の組織の都合を押し付けることになる。お客様のためには、過去に上手くいったやり方を駆使する。環境が変わらなけば、それで上手くいく。しかし、環境が変わると上手くいかなくなる。
お客様の立場で想像する。これは誰でも言葉ではわかっているが、実際にできている人が組織の中に何人いるのか。想像しているより少ないのが事実です。お客様の立場で想像できなければ、新たな需要は創造できない。新製品や新事業開発だけではない。営業担当者がお客様と関わり共同型で、お客様の利益を創る。その結果、自らの利益がつくられていく。
お客様と”取引”ではなく、”取組”をする。そのような関係になっていくには、過去に上手くいったパターンは機能不全になる。
お客様の利益をつくるために、自分の組織の都合を一旦、捨て去る必要がある。環境変化時に、自分達の常識を押し付けると、取引が続かなくなる。そのような現実が起きる。