自分や自社が過去に上手くいったやり方。もしくは、他社や他人が過去に上手くいったやり方。今もすぐに過去になる。そのやり方を未来を創るために使う。成功事例の横展開。事実・ファクトにもとづいた意思決定のパターン。過去と今、その先に将来、環境が変わらないのであれば、事実・ファクトにもとづいた意思決定は機能する。過去も将来も同じことが繰り返されるため。
しかし、過去と将来の事業環境が変わる場合、そう見込める場合、過去のやり方は機能しなくなる。過去からの積み上げが機能しなくなる。では、どうすればよいのか?
未来から今に向けて手を打つ。
将来の事業環境に適応するであろう打ち手。
将来の事業環境を創るであろう打ち手。
これらの打ち手を「こうなる」と未来を想い描き、その未来に近づく打ち手を想像する。困難が発生するが、具体的にシミュレーションができる絵があるため、その困難を超えていくための報酬が先取できる。報酬は人間が不足行動、不足する思考を増やしていくための動機になる。人間、自己実現の欲求で行動や思考を続けているわけではない。
カテゴリーを創る、尖りを創る、ことが価格競争を回避するといわれる。確かにそのケースが圧倒的に多いのも事実。カテゴリーを創る、尖りを創るためには、過去からの積み上げではなく、“未来から今に向けて手を打つ”必要がある。過去に起こった事実は無いため想像する。勝手に想像する。勝手に想像した将来を検証するために、インプットを増やしていく。そのインプットを使い「もし、〇〇が〇〇だったら?」を繰り返していく。
シナリオプランニング、よい未来、ふつうの未来、最悪の未来を構想し手を打っても、過去から未来に向け手を打っているため、環境が変わる状況では機能しない。大切なことは“未来から今に向け手を打つ”こと。そのために想像する習慣をつけること。
ある程度決まったやり方を、より速く、よりミスなくこなす業務は、RPA、RPAと連携するAIとOCRが担っていく。人間がやることは創造的な業務になる。しかし、より速く、よりミスなくこなすで評価され続けている場合、創造することは簡単ではない。ほっておいても、各自に任せても結果はでない。創造する具体的なやり方を伝え、習慣になるように訓練をする。