人間の職務で特に重要になるのは「相手の利益」を起点に自らの目的を創造する習慣

RPA、連携するAIとOCRに触れていて思うことがある。彼ら彼女たちは、

・意味から自由
・常識から自由
・感情から自由
・疲労から自由

人間の部下とロボットの部下をマネジメントしていて、これらの大きな違いが見えています。顔が無い、話もしないPC上のロボット、人間のふつうの部下、いずれも具体的に教えてあげることで、パフォーマンスが上がる。ロボットも部下としてマネジメントする感覚になっていく。

今後、膨大な画像データがOCRなどの画像認識技術によりデータが蓄積され、それをAIが活用、RPAを強化していく。ビジネスにおいて“目的に向かう戦略・シナリオを探す”ことは確実にできるようになっていく。優秀な社員よりもはるかに優秀になると想定できる。AIとOCRが目的に向かう戦略・シナリオを明らかにしてくれるようになる。あるタイミングから指数関数的に精度が上がる。

RPA、連携するAIとOCRさんは、

・意味から自由
・常識から自由
・感情から自由
・疲労から自由

そのため、人間が“予測できない”、“思いつかない”、“自分たちが生きてきた中では新しく見たことのない”打ち手を創造することも可能。

人間がRPAに自分たちの仕事の手順を教えていく。成果を出すための手順のデータが膨大に蓄積されていく。UiPath社をはじめとした企業がその役割を担っている。AIと連携したRPAが、目的に向かうシナリオを実現するための具体的な作業をつくり実行する可能性も高くなっている。今まで高い評価をされてきた優秀な社員の代わりをしてくれる。これも絵空事ではなくなっている。

これらは目的が設定された後工程の業務。

ビジネスにおいて
「そもそも、今から何をするのか?」
「そもそも、今後、何を成し遂げるのか?」
「そもそも、それは相手の利益をはかることができるのか?」
「相手の利益をはかることで、自分達の利益を得られるのか?」
 これらを相手の立場から想像する。

この領域は今のところRPA、連携するAIとOCRさんが担っていくとは想定できない。担える技術が開発されたとしても、膨大なデータ蓄積ができるとは考えにくい。現在、多くの企業で実施されている「他社をベンチマークしそれを自社の目標に設定する」「自社の昨年の実績にプラスアルファの数字を乗せる」のような過去の焼き直しゴールの設定は、RPA、連携するAIとOCRさんは人間よりも得意。このゴール設定ではない。

「なぜ、上手くいかないのか?」
「どうすれば、上手くのか?」

この思考を人間がする必要がなくなる日も意外とはやく訪れる可能性もある。目的させ設定してあげれば、その目的に到達する戦略・シナリオのパターンを出してくれ、そのパターンを24時間休みなく遂行するRPAなどのロボットが担う。

人間、快に接近し、不快を回避する。

これは人間の行動の原理原則。
行動科学の根本。

初めは人間はロボットを回避する。使い方をおぼえる負担がある、使い勝手が悪いため。しかし、普及する技術や製品は、時間をかけて人間が直感的に、つまり今までの思考と行動の習慣に近いユーザーインターフェイスを持つようになり、人間の思考と行動の負担を低減する。負担が軽減されることは、人間にとって快。人間は快に接近するもの。

RPA、連携するAIとOCRは確実に普及する。プログラミングの負担感の低減のために、ローコード、ノーコード化が進んでいるため。

「相手の利益になり、その結果、自分の利益になる目的」の仮説を想像し、その仮説を実際に特定の相手に関わりながら検証し決める。これだけは、RPA、連携するAIとOCRさんではなく、人間の職務になる。

もし、目的の設定が相手の利益を損なうようなものであれば、その目的をインプットされたRPA、連携するAIとOCRさんたちは、相手の反応から意味を推し量ることをせず、常識を気にすることなく、何があっても動揺することなく、疲労もせずに、がんがん打ち手を決めていく。こうなる可能性もある。

人間がどこまで相手のことを想い描くようになれるか。それによってロボットは良くも悪くも。自分の利益から思考と行動をする人が増えれば、ロボットは人間以上に巧妙に24時間、常に安定した手順で疑いなく、何が起きても動揺することなく自分の利益を優先するパターンをガンガン決めてくる。

ここまで極端な未来にならないにしても、この流れは確実に強くなっている。

YKK、YKK APの創業者 吉田忠雄さんがカタチにされた“善之巡環「他人の利益をはからずして、自らの繁栄はない」”この思考と行動の仕方が、これからの時代に改めて重要になると私は考えています。善之巡環は知れば知るほど、実践すればするほど、人間の行動原理・原則に適したものだとわかるようになってきています。

そもそも、様々な憤りをエネルギーに、弊社が行動科学マネジメント研究所から独立、事業ドメインの異なる新たな事業を開始したきっかけは、10年近く一緒に取り組みをさせて頂いてるYKK APさんにあります。創業者の吉田忠雄さんが戦時中、そしてオイルショックなどの危機をどのように乗り越え善之巡環を原型を磨きカタチにしてこられたのか。メーカーの立場からどのようにして流通の仲間と仕組みを様々な社員とともに作り上げてきたのか。それを自分が体感したい。体感し行動科学と脳神経科学を自分が使い再現性を高めたい。自らが再現できることを展開したい。この自己の「したい」が根本にあり、弊社は事業を開始しました。善之巡環の再現性が高くなることで、どの企業、どの人であっても、どのような危機があっても生き残ることができる思考と行動の習慣形成ができる確信がある。自己のしたいが他人の利益をはかることになる。現在も行動科学マネジメント研究所とは共働型で仕事をする関係です。

弊社は「RPAと協働し営業利益をつくる」をミッションに、需要創造型リーダーに必要な “思考と行動の習慣形成” “ロボットのマネジメント”手法の開発と訓練に取り組んでおり、約820社の国内大手企業から中堅企業、上場準備直前のスタートアップ企業への提供実績を有している。また、“需要創造の芸術と科学”をテーマにビジネスの創造力、人間がマネジメントしやすいロボットのユーザーインターフェースの実験検証をするスマートクリエイティブマネジメント総合研究所を構え、行動科学と芸術にもとづいたビジネスの創造力の再現に世界で初めて成功しています。リクエスト株式会社 代表取締役、スマートクリエイティブマネジメント総合研究所 理事長 甲畑智康

事業内容:
□ 需要創造型リーダーの開発
□ ロボットのマネジメント