利益を創り続ける考え方:ろうそくの灯火(ともしび)

「ろうそくは自分の身を削って周りを照らしてくれる」
「私たちはろうそくのようにならなければならない」

この言葉は弊社の創業時に背中を押してくださったYKKとYKK APの創業者 吉田忠雄さんが残されて言葉です。この言葉の根本には善之巡環という考え方・精神がある。他人の利益をはかることで、その結果、自分たちが繁栄する。

何のために仕事をするのか?
何のために生きているのか?
何のために人間をしているのか?
などの根本的な問の思考を深めていく手助けになる。

組織で仕事をしている場合、どうしても上から方針が下りてくる。組織が大きくなればなるほど、多くの上や他部署から方針が出てくる。その方針から目標がうまれ、目標を達成するto doが示され、to doのチェック・確認が行われていく。

やならければならないことが、次から次へと降りてくる。それをこなすこと、処理すること、対処すること、つまり、to doリストにチェックリストにチェックすることが目的になっていく。チェックが目的化され続けると、人間は自分の都合を悪気無く相手に押し付けるようになる。つまり、相手のことを想像しなくなる。相手のことを知ろうとしなくなる。人間関係が悪くなる。とうぜん、相手から相談をいただくことは無い。相談をいただけなければ、ビジネスは継続できない。

仕事は「傍(はた)をらくにする」ことと、新卒の時にある書籍で読んだ記憶がある。はたをらくにするから働くという。言葉遊びと言われれば、それまでですが、これはビジネスを継続する場合、とても重要な考え方だと私たちは思っています。この言葉と善之巡環は同じ意味です。

相手の“利益”をはかる。この利益はお金だけのことではないです。行動科学では“非金銭的利益”という言葉がある。相手に相手が“快”と感受・認知する関わりをする。これも利益。人間は快に接近し、不快を回避する。これは行動科学の根本の原理原則。

相手のことを相手の立場から想い、相手が必要とする言葉をかけるのも相手の利益になる。「〇〇さん、〇〇ありがとうございます」も相手の利益。この言葉に微笑みを加えるのもさらに利益。

但し、この前提には“善”が必要になる。この善が何かの定義は極めて難しい。競争がある中での善と、競争が無い中での善とでは、意味あいが変わる。立ち止まり深く思考する必要がない。

このような思考はAI、AIに力を借りるRPAロボットにはできないこと。ここに、これからの社員、経営者の役割、職務があると私は考えています。しかし、残念なことにAI、AIに力を借りるRPAロボットができないことを、今できている、やろうとしている人の数は極めて少ない。

小手先、正論、キレイごとを言う時間を、これらを深く思考する時間にしたほうが、結果として関係してくださる方々の幸せにもなっていく。小手先でその場をすませる。正論や綺麗事でマウンティングする。いずれも自分の立場からでしか思考・想像していない。これでは商売は継続できない。もし、継続できていたとしても、何か環境変化があった直後に、一気に衰退する。

ろうそくの灯火(ともしび):
「ろうそくは自分の身を削って周りを照らしてくれる」
「私たちはろうそくのようにならなければならない」

このような生き方が、とくにリーダークラスには最低限必要になっている。担当者の場合、残業規制、パワハラ防止、コンプラライアンスなどの制約条件があるため、なかなか難しいのが現実。

知識と技術・スキルは大切ですが、これらを簡単に限りなく無料で習得できる環境が整っていく。しかし、知識と技術・スキルは、ある成し遂げたいことを実現する手段。成し遂げたいことは自分の立場からでは実現はできない。ビジネスには相手がいるため。

この問題意識に共感していただいているクライアント企業の方々と以下のプログラムを共働開発しています。その内容の中で公開できるものを言語化して、プレスリリースを打ちました。セールスではないです。もし、「たしかにそうかも」と思う方でしたら、ぜひ観ていただきたいです。