目先の効率の追求が、先々の非効率を生む

相手の利益をはかることは、自分の利益になっていく。商売が継続されやすくなる。

自分と相手は置かれている環境も、身に付けてきた習慣と価値観も異なる。「自分はこうしてほしい。(だから)相手にも」は相手の利益にはならない。このタイプは自己満足に浸ることができる。相手のことを考えることはしていない。自分の立場から、相手のことを考えている。上手くいかない場合は「相手が悪い」と結論付ける。

相手の立場から相手のことを考えることは負担がかかる。相手と関わり、相手のことを知り、知りえたことから想像を膨らませ、それを仮説にまた関わる。それを繰り返していく。

目先では効率的ではない。生産性は低い。優先順位が下がっていく。売り込みは効率的。自分の立場からやるもの。刺さらなければ「次へ行けばいい」と考えてやる。思考する習慣が不足していく。「お客様のために」も売り込みと同様、自分の立場から。今まで自分が身に付けてきたパターンで相手に対処する。目先の効率は、先々の非効率になる。

何を効率化し、何を効率化しないか。その決めが必要になる。しかし、組織は一律に効率化しようとしてしまう。

知識とスキルを身に付けても、相手の立場から相手のことを想像する習慣がなければ、知識とスキルは役には立たない。自分を良く見せるため、相手を抑え込むために、知識とスキルを使うべきではない。環境が変わりパワーバランスが崩れた直後から、関係が悪化していく。

関係構築、信頼関係づくりと簡単に言葉にするが、質を観ていく必要がある。