「もし、自分が相手の立場だったら」

もし、自分が相手の立場だったら、
自分がやろうとしていることを
どう観て、どう感じるのか?
その結果、どのような反応をするのか?

相手と自分は経験値も知識量も異なる。
そのため、観方も感受も解釈も違う。

知っている事実をもとにして想像をする。
理論や論理を使い検証する。
実際にやってみて反応を得て、
知っている事実を更新していく。

その積み重ねが
相手から期待の期待になり、
その期待が自分の熱意になっていく。
熱意がインプットを増やしていく。

この一連の行動と思考をすることは、
目先では極めて非効率と周囲から
観られることもある。

上手いくやり口を徹底した方が
目先では効率的に結果が出るため。

多くの営業を意図的に受けているが
「もし、自分が相手の立場だったら」
と想像ができる営業は数少ない。

クロージングに向けて、
無駄な流暢なプレゼンをしたり、
他を出してきて危機感を煽ってきたり、
今だから、限定だとか希少性を訴えたり、
最後は「どうしますか?」と迫ったり。

BtoBでこれをしている時点で悲しくなる。
BtoBは取引を継続していくもの。
これでは取引は続かない。
同じような商品なら安い他社へ切替える。
結局、値下げが打ち手になる。

これらをされるたびに、
こんな営業担当者なら、
ネットに変えてもらった方が買うわ、
とつくづく思う。

人件費よりも固定費が削減できる
AIにつながれたRPAロボットが
供給されるようになれば、
この手の人材はいらなくなる。
そうなりはじめている。

オンライン営業が増えたおかげで、
迫ってくる営業は聞かずに流す
ことができるようになっている。

営業は顧客のことを最も熟知できる
組織の中で最強の人材になれる
機会に恵まれているにもかかわらず、
「もし、自分が相手の立場だったら」
などの目先の非効率を削減していく。

効率化すべきことと、
効率化してはいけない領域がある。

まだまだBtoB営業ができることはある。
商品、価格、販促が主な打ち手の
BtoB営業は消えていく。
残る営業は取引先と共働型で
取引先の問題解決に関わってくれる営業。
この営業が明確な解決策を持つ必要はない。
持てるわけもない。

それがお互いの利益になる。
互いの利益が出るから取引が継続する。

中期的な取引関係をつくるには
小手先の手練手管はムダでしかない。