制度よりも小さな行動を変えた方が生産性は上がる

例えば、事故を防止するために講習。

  • 事故を起こすと、どんなに悲惨な現実に直面するのかをビデオで観る。
  • 事故を起こした人、被害にあった人のコメントも出される。
  • 「イライラを止めて、客観的な状況把握をしてください」
  • 「〇〇をしなければなりません」などの正論をスローガンで聴く。

これで事故は減ることは無いことは、運営サイドもわかっている。数年前に比べて、ビデオの映像は新しくなっている。にも拘わらず、同じ内容とアプローチは変わっていない。

各人が組織に入る。求められる小さな職務を担う。職務を担うことが目的になる。そもそも、その職務を実施する目的が不明になる。目的が無いまま、改善をする。

例えば、お金をかけて、今の時代にあった映像に変える。これは改善とは言わない。おそらく、目標感シートの改善項目に「できた・やった」が入り、評価が上がっている。言われたことをやる。言われたことをよりミスなくより速くこなせるようにする。目的が無い場合、ここで終わる。

あとは繰り返しやる中で、思考することがどんどん薄れていく。「私は(私の職務)ちゃんとやっている」これは事実。本気でやっている。しかし、目的が無い。しかし、仕事は誰か受け手が必ずいる。「(受け手の〇〇さんが)悪い」「(受け手の〇〇さんが)やらないのが悪い」と言っていたら、ますます関係が悪くなり、環境が悪くなる。

「どうすれば、その相手がより良くなるのか?」を少しだけでも自分に問うだけでも、組織の生産性は上がりますし、各自が気持ちよく仕事に取り組めます。

きれいごとかもしれないが、個人が相手のことを少しでも想像するだけで、組織や世の中は大きく変わる。