相手が置かれている状況と自分は異なる。誰もが頭では知っているあたりまえのことだけれども・・・

「相手がおかれている状況」と「自分がおかれている状況」は、言うまでもなく違う。頭では誰でも知っているあたりまえのことだけれども、何かを相手に伝える際に、実際にやってみる際に、この頭でわかっていることが、欠落することがある。

例えば、リモートワーク。仕事によって、職種によって、企業規模によって、リモートワークの実施状況は異なる。自分はリモートワークが日常化している伝え手が、何かを発する。皆が自分と同じ状況にあるかのように伝えている。頭ではわかっている。しかし、実際の行動は、自分都合になる。

自分都合の行動。相手の“ために”と口では言うが、そもそも、その相手の問題を解決するまで関わったことが無いため、相手のことを知らない人。正論は達者に口にする、一般論があたかもすべてかのように口にする。きれいごとにしかならない。きれいごとで日常の問題の解決はできない。問題は人と人の間にある。人には感情がある。人それぞれ経験も知識もスキルも異なる。同じ日本語を使っていても、その解釈は当然変わってしまう。

問題を解決するには、相手に関わる必要がある。きれいなこと、正論を、スローガンを言っていても、状況は悪化するだけ。悪化した原因を相手が悪いとする。相手がやらないからとする。たしかにその通りのこともあるが、相手のせいにしていては問題は解決できない。問題を解決することが目的ではなく「自分はちゃんとやっている」ことを意識せず自動的にアピールしている。「それは私の仕事じゃない」も近接領域。

仕事は相手の問題を解決することで対価を得る。問題解決はめんどうなこと。目先の効率を優先する人は、相手の問題を解決することはできない。なかには「そうじゃない、できる」と言う人もいる。それは正しいが、やっていることがほぼすべてパターン化できアルゴリズムを抽出できるため、その人の人件費よりもロボット・機械のコストが下がった場合に、置き換えられる。

機械化・ロボット化により、省人化・無人化が進む。これは避けることはできない。しかし、常に人間にしかできない仕事はある。相手の立場から相手の行動・思考・感情・心理を想像しながら、相手の都合を優先しながら、相手の問題を共働しながら解決していくこと。これは目先では極めて非効率なことだと、今の分業化された組織では評価される。その結果、目先の効率を上げるため「お客様のために」という自分・自社都合のスローガンのもと相手を対処・処理する。問題の根本原因を思考する、どうすれば良いかを想像する、そもそも何が目的なのかを振り返る習慣が無くなっていく。

大切なことは

  1. 「相手の都合を優先してみる」
  2. 「相手の立場から相手の行動・思考・感情・心理を想像する」
  3. そして「実際にやってみて、できないことを肌感覚・身体感覚で実感する」

このサイクルを続けていくことで、相手以上に相手のことがわかってくる。相手が信頼してくれ、期待してくれるようになる。

一般的に言われる単純接触を続けて得られる信頼関係は、今の時代には機能しなくなっている。

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デジタル化が普及することで、人間らしい行動と思考になっていくと観ています。本来、人間は相手のことを想い、相手を大切にしていくもの。そのが目先では非効率であっても。目先の効率化は機械・ロボットが得意な領域。人間がやる必要はない。弊社の2つの研究機関「スマートクリエイティブマネジメント総合研究所」と「ABAオペレーションズ研究センター」は、相手のためにと綺麗事をいう「自分都合」の人達が淘汰されていくと想定しています。