機械化・自動化が可能な業務は、年々増えていく。「人間はよりクリエイティブな仕事を」と叫ばれ続ける。これは、各人が組織と自分が目指すところに向けリーダーシップを発揮し、目指すところと現状をつなぐための具体的な課題を見いだし、それを解決することが必要とされている。与えられた課題をより速く、よりミスなく、つまり生産性高く解決することではない。一般的にリーダーシップは以下の6つに分類されている。
通常の組織のリーダーであれば、どこかに偏りがあっても良い。しかし、創造型リーダーの場合、需要創造を通じて、すべてのリーダーシップが少しずつでも、できるようにする必要が出てきている。なぜか。
①リーダーがメンバーを支援する。メンバーが結果を出せるようになる。その結果、メンバーはリーダーを信頼しはじめる。
②メンバーがリーダーを信頼しはじめることで、リーダーはメンバーを牽引することができるようになっていく。
③リーダーがメンバーを牽引し続けるには、相手が動機付くビジョンが必要になる。
この3つの状態からも、複数のリーダーシップの型が必要になることがわかる。
人間、やったほうがいいとは、頭でわかっていても、“興味が湧かない”こと、つまり、“やる前に、やることで得られる快・報酬の想像がつかない”ことは自発的にやれない。自発的にやれないことは、目の前の現業、習熟したやり方に確実に“劣後”する。強制しても同様。総論賛成、各論反対。具体的な新たなことを回避する。では、どうすれば良いのか?まず、自分で興味が持てるようになるきっかけとなる具体的で負担感の少ないやり方を渡す。
例えば、ゴールは「お客様・取引先が必要とする具体的なアドバイスができ、適切な契約の締結ができる」。
そもそも、アドバイスするために必要なお客様・取引先の実態を把握できていない。把握するために具体的で負担感の少ないやり方を渡しても、実態を把握することはしない。ヒアリングリストがわかりやすい例。ヒアリングをはじめても継続できない。そもそも、興味がないため。
では、具体的にどうすれば興味が湧くようになるのか?
「毎日、現業をやる時に、素朴な『?』疑問に目を向ける。疑問に答える解答が見いだせなくて良い」
目の前のことをミスなく速く対処する。効率を上げることが優先され、それに習熟し、習慣になっている中では、素朴な疑問が発生しても流されていく。必然的に興味は目の前のことに対処することになっていく。興味の対象がひろがらない。
お客様・取引先の実態を把握することが大事だとは頭では十分わかっている。しかし、興味がわかない。取引先の実態に興味を発生させる必要がある。何度も「興味を持て」「実態を把握しろ」と言い続けても、行動と思考は変わらない。自分で気づく必要がある。どうやって、気づかせれば良いのか?
まず、日々、現業をやる際に、自分に具体的に問いかける習慣をつくる。自分自身への問いかけに対して、答えが出なくていい。これらの問いかけを自分にする回数を増やせばよい。少なくとも、1ヶ月間(28日間、1日、1問いかけでも良いから続ける。質よりも回数がはじめの1ヶ月間は重要です。目的は、お客様・取引先への興味の数を増やすこと。
「自分が何をしたいのか?」「自分の思いは何か?」「リーダーに見合った思いはあるのか?」「リーダーとしての自覚はあるのか?」「使命感はあるのか?」、そして「周囲に一目置かれるポジションを取るには?」は、自分の興味の範囲の数を増やすことが前提。
お客様・取引先への興味を増やすことで、インプットが増えていく。インプットが増えていない、いままでの興味の範囲のインプットだけでは、「自分が何をしたいのか?」「自分の思いは何か?」「リーダーに見合った思いはあるのか?」「リーダーとしての自覚はあるのか?」「使命感はあるのか?」、そして「周囲に一目置かれるポジションを取るには?」などの問いかけに答えることはできない。
まず、はじめる必要があるのは、現業での興味の範囲を広げる習慣をつくること。それがなぜ効果があるのかの科学的な裏付けを知ること。